「民意」のウソ

On 2016年6月26日

 

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恐ろしいメディアの不作為

日本人は真実を知らされているか

 

日本のメディアは恐ろしい。

安保法制が審議されていたころ、テレビのコメンテーターは朝から晩まで何をしゃべりまくっていたか。

集団的自衛権を批判するのはもちろんいい。

しかし、中国が軍事的威嚇をしているという前提を、決して言わない。

日本政府が戦争の準備をしているとばかり言う。

 

千年一日のごとく同じ調子だから愚民(ぐみん)は騙(だま)される。

日本人の愚劣さそのものだが、これは恐ろしい。

愚劣さは商売になるからである。

 

ペルシャ湾で日本の石油を運ぶタンカーが武装勢力に襲われたとき、合計3名の米海軍の若者が命を落とし、タンカーの乗組員は無事だった。

「同じ活動の仲間を助けるのは当たり前」と米側は言う。

インド洋で日本の海上自衛隊が米軍艦に給油していたことを、彼らも知っていたからである。

しかし小沢民主党(現・民進党)が、給油は憲法違反だといってこれを止めた。

現場の空気はガラッと変わった。

「武士道ではない、臆病者だ」と英紙に書かれた。

だが、特派員を送っているはずの日本の新聞は、一切報じない。

嘘の「民意」に合わせるためである。

 

東シナ海で中国が一方的にガス田を開発し、東シナ海全体を奪おうと着々と歩を進めているのに、産経新聞以外はほとんど報じない。

中国に不利なことは書かない、と規制がかかっているがごとき東京新聞の例もある。

朝日、毎日、東京、地方紙(共同通信が配信)のみを見る一般読者もいるわけで、事実を知らないで生活していると本書の中の1人が嘆いていた。

 

新聞とテレビの恐ろしさは嘘を伝えることにあるのではなく、必要な事実を伝えないことにある。

 

わざとか見えない司令塔に動かされているかは分からない。

 

許せないのは、単に事実を伝える勢力を彼らは「右翼」呼ばわりし、自分の不作為の犯行を公共の名でごまかし正当化することである。

 

(西尾幹二による『「民意」の嘘 』の書評より)

 

櫻井

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「正しい日本の歴史」 (目次)

http://rekisi.amjt.net/?page_id=9

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