敗戦後の日本⑥
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田岡一雄 (山口組3代目) 自伝・電撃編 (1982年 徳間文庫)
彼ら(在日朝鮮人・在日韓国人)は闇市を掌握して巨大な利益をあげ、徒党を組んでは瓦礫と焦土の神戸の街を闊歩していた。通りすがりの通行人の目つきが気に入らぬといっては難くせをつけ、無銭飲食をし、白昼の路上で婦女子にいたずら(※強姦)をする。善良な市民は恐怖のドン底に叩き込まれた。こうした不良分子は旧日本軍の陸海軍の飛行服を好んで身につけていた。袖に腕章をつけ、半長靴をはき、純白の絹のマフラーを首にまきつけ、肩で風を切って街をのし歩いた。腰には拳銃をさげ、白い包帯を巻きつけた鉄パイプの凶器をひっさげた彼らの略奪、暴行には目にあまるものがあった。警官が駆けつけても手も足もでない。「おれたちは戦勝国民だ。敗戦国の日本人がなにをいうか」。警官は小突きまわされ、サーベルはへシ曲げられ、街は暴漢の跳梁に無警察状態だ。
(中略)
一瞬、ぎくりと立ちどまり、悲鳴のあがる方角に走った。
途中で四、五歳の女の子が泣きながら夢中で駆け寄ってきた。
「どないしたんや」
「おかあちゃんが、おかあちゃんが」
少女は私に泣きじゃくりながらしがみつく。
この世のものとは思えぬ女の狂気じみた悲鳴がきこえつづけていた。
「ここにいるんやで。ええな」
私は少女をその場において一目散に走った。
少女の母親は木立の中で数人の男に犯されていた。飛行服の男たちだった。
※ 戦後すぐの山口組は、今とは違い、純粋な日本人による任侠の人たちであった。
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「正しい日本の歴史」 (目次)
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