特攻 3 ある特攻隊教官の癒せぬ想い
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特攻隊を指導した技術士官(陸軍少佐)をされていた方から、お聞きしました
特攻に行く何日か前からは、彼らと語り合うんです。
話すことは、故郷(ふるさと)や両親、兄弟姉妹、友達のことがほとんどでした。
故郷がどんなに忘れられないところなのか。
彼らは皆、故郷を愛してやまなかった。
我々は、ただ、ただ、聞くのみでした。
言葉が、出なかった。
最期は、『故郷(ふるさと)の歌』を、みんなで歌うんです。
我々残る者たちには、一つだけ厳命されていたことがありました。
「決して、彼らの前で涙を見せるな」と。
泣いたら、覚悟が鈍るから。
ちょっとでも気を許すと、とめどもなく涙があふれ出てしまう。
しかし、命を捨てる彼らの苦悩を思う時、どんなことをしてでも、涙だけは流せません。
本当に、苦しかった。
70年近く経った今でも、思い出すと、とめどもなく涙が出てきてしようもないのです。
毎年、8月になると気が狂ってしまうのではないかと思うくらい、頭がおかしくなってしまうのです。
若い隊員になると、まだ17,8歳の子供ですよ。
飛行技術だって、やっと飛べるレベルだった。
そんな子供たちは、死にたくないに決まっているじゃないですか。
誰も、「死にたい」なんて考えていませんよ。
でも、愛する家族を、愛する日本を、アメリカの魔の手から守るために、特攻に志願したんです。
特攻直前になっても、まだ、ふん切りは、つかない。
だから、遺書を書くんです。
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自分に書くのです、
「死ぬ覚悟」をつけるために。
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飛び立って、タイヤを落とした時に、初めて、ふん切りがつくんです。
我々は、彼らの前では絶対に泣くなと厳命されていました。
飛び立つ時、笑顔で大きく手を振り、最後の一機が飛び立つと、みな後ろを向いて泣いていました。
「おかあさん!」
いよいよ敵艦に突入する時、みんな、こう叫んだと思います。
命がけで生んでくれて、誰よりも自分を慈しみ育ててくれたお母さんを、最後の最後までしのんで死んでいったんです。
彼らは、愛する故郷を守るため、愛する人を米軍の残虐から守るために、潔く命を捧(ささ)げたのです。
軍隊にいると、何人もの死に際に立ち会うんですけどね。最後は声を振り絞って、聞こえるか聞こえないくらいのか細い声で、「お母さん」と言って、多くの戦友は死んでいくんです。
本当に、昔の日本のお母さんって、偉大ですよ・・・
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この写真に笑顔を残してから1時間半後の、昭和20年4月22日午前10時、台湾北部の桃園飛行場から沖縄本島方面に特攻出撃、散華された。
( 西村眞悟 元国会議員 のホームページより引用 )
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戦後70年近く経って、90歳を超えた元陸軍士官(航空技術将校)だった方にお話をお伺いしたのですが、話されている最中にも目を腫らし、涙をため、時々言葉を詰まらせながら、でも大変優しいまなざしをもってお話し下さいました。
常に「生き残ってしまって申し訳ない」と重荷を背負って生きてこられたそうです。
「あの戦争でたくさんの仲間たちが死んでいきました。多くの国民が空襲等で亡くなった。このことを思うと、なんで俺なんかが生き残ったんだろうか、という負い目が胸を去らないんです」
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この方は、聖将と呼ばれ、部下からだけでなく、侵攻し白人支配から開放したインドネシアではいまだに絶大なる人気を誇り、その後の駐屯地ラバウルの現地住民や敵国軍人からも尊敬を集めた今村均(いまむらひとし)陸軍大将のご子息で、戦後は、戦前からあった『新幹線計画』実現のため、陸・海軍の飛行機野郎たち(航空技術士官)120名余りと共に国鉄(現JR)で技術開発に従事し、世界に誇る新幹線をこの世に送り出されました。
初出勤日、国鉄には「軍閥(ぐんばつ)来る!」の大きな垂れ幕があったそうです。そのような逆境化でも、黙々と開発を続けられ、ついには、世界中見渡しても100kmを出すのがやっとであった鉄道(日本が作った満州鉄道のみが120km)で、200kmを優に超える「夢の超特急」新幹線の登場を見たのです。
その後、請われて防衛庁に勤務、大東亜戦争の戦史研究、防衛大の教授などを歴任後、「命の電話」「自殺予防センター」の初代理事長として、90歳を超えた今でも、人生の崖の淵にたたずんで苦しんでいる方々への最後の絆、「自殺ホットライン」で夜を徹して電話を受けられ、彼らの話をただただ聞き、心の痛みに寄り添うことで、何とか生きる希望を見出してもらおうとボランティアをされています。(平成26年)
95歳になられた最近までは、「日本人間学会」の代表理事もされていました。
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